今日の読書 罪と祈り/貫井徳郎
貫井徳郎の2年ぶりの新作であり、物凄く重くて切ない話になります。
浅草で元警察官が何者かに殺される事件が起き、その捜査を担当する事になったのは元警察官を実の父親のように慕い刑事となった男。
殺された警察官の息子と親友である刑事の父親は元警察官の親友であり刑事が4歳の頃に謎の自殺をしていた。
父親同士、息子同士が親友であり、殺された警察官の息子は父親の事をあまりにも知らなすぎると気付き調べ始めると、刑事の父親が自殺した時が一大転機になったと気付き詳しく探ろうとする。
この2組の親子4人の視点で物語は現在と過去両方で進んでいくという構成になっていて、過去の舞台はバブル華やかしき頃、その恩恵にあずかった者たちでは無く地上げ屋に札束で強制的に移住させられるだけではなく、ヤクザの嫌がらせという時代の暗部の方に翻弄されていた者たち側のもの。
過去編では何が起きていたのかを描き、現在編では残された手がかりから探っていくという形で何が起きて自殺する結果になったのか、また元警察官は何で殺される事になったのかと集約していきます。
ミステリー小説としての完成度の高さと、バブル経済に翻弄されたものの悲哀と昭和から平成へという時代の転換点を強く意識させるような構成になっているのは、平成から令和へと時代が変わった事も狙っているのかというのは考えすぎかどうか分かりませんが、意識させられるものになっています。
貫井徳郎に外れ無しというのは個人的な信頼感ですが、面白いというよりも考えさせられる作品となっています。
浅草で元警察官が何者かに殺される事件が起き、その捜査を担当する事になったのは元警察官を実の父親のように慕い刑事となった男。
殺された警察官の息子と親友である刑事の父親は元警察官の親友であり刑事が4歳の頃に謎の自殺をしていた。
父親同士、息子同士が親友であり、殺された警察官の息子は父親の事をあまりにも知らなすぎると気付き調べ始めると、刑事の父親が自殺した時が一大転機になったと気付き詳しく探ろうとする。
この2組の親子4人の視点で物語は現在と過去両方で進んでいくという構成になっていて、過去の舞台はバブル華やかしき頃、その恩恵にあずかった者たちでは無く地上げ屋に札束で強制的に移住させられるだけではなく、ヤクザの嫌がらせという時代の暗部の方に翻弄されていた者たち側のもの。
過去編では何が起きていたのかを描き、現在編では残された手がかりから探っていくという形で何が起きて自殺する結果になったのか、また元警察官は何で殺される事になったのかと集約していきます。
ミステリー小説としての完成度の高さと、バブル経済に翻弄されたものの悲哀と昭和から平成へという時代の転換点を強く意識させるような構成になっているのは、平成から令和へと時代が変わった事も狙っているのかというのは考えすぎかどうか分かりませんが、意識させられるものになっています。
貫井徳郎に外れ無しというのは個人的な信頼感ですが、面白いというよりも考えさせられる作品となっています。
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