今日の読書 クララ殺し/小林泰三
夢の世界を共有し、それぞれの世界の記憶を持つという特殊設定のミステリーである『アリス殺し』の続編になります。
シリーズ化されているのを知ってから手を出したので、これをシリーズ化するというのは一体どうするのだろうかと予想出来なかったのですが、シリーズは必ずしも時系列順ではないというやり方を当てはめてきたかと。
『アリス殺し』は不思議の国のアリスの世界を元ネタとするというのは、一応元ネタを知っていたからというのもあり分かりやすかったのですが、本作のクララに関しては作品となる元ネタに心当たりがなく、クララが車椅子に乗っているという登場から、クララが立ったでおなじみの『アルプスの少女ハイジ』なのかと勘違いしかかりましたが、速攻全く別物の世界であるというのが分かり、元ネタ不明のまま読み切り、巻末にドイツの作家であるエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンの作品群を元ネタとしていて、関連する作品についての紹介文が載っていて、ようやく元ネタが分かった次第。
元ネタの心当たりがないのですが、ホフマンという固有名詞は出ているのでぼんやりとそういうものだろうと納得し、特殊設定については元ネタが知らなくても理解出来るように説明もされていますし、元ネタを知らないとミステリーとしてアンフェアというわけではなく、楽しめるような作りにはなっています。
知っていたらば、登場人物の名前を覚えやすいというのはあると思いますが。
特殊設定でトリッキー、一般常識が別物の世界も含んでいるので、面倒なところはありますが、それ込みで独自性を出している作品になっていて、現実世界を舞台にしている本格ミステリとは別の頭の使い方をしながら読むと言うことで、なかなか良い刺激になるなと思えますね。
シリーズ化されているのを知ってから手を出したので、これをシリーズ化するというのは一体どうするのだろうかと予想出来なかったのですが、シリーズは必ずしも時系列順ではないというやり方を当てはめてきたかと。
『アリス殺し』は不思議の国のアリスの世界を元ネタとするというのは、一応元ネタを知っていたからというのもあり分かりやすかったのですが、本作のクララに関しては作品となる元ネタに心当たりがなく、クララが車椅子に乗っているという登場から、クララが立ったでおなじみの『アルプスの少女ハイジ』なのかと勘違いしかかりましたが、速攻全く別物の世界であるというのが分かり、元ネタ不明のまま読み切り、巻末にドイツの作家であるエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンの作品群を元ネタとしていて、関連する作品についての紹介文が載っていて、ようやく元ネタが分かった次第。
元ネタの心当たりがないのですが、ホフマンという固有名詞は出ているのでぼんやりとそういうものだろうと納得し、特殊設定については元ネタが知らなくても理解出来るように説明もされていますし、元ネタを知らないとミステリーとしてアンフェアというわけではなく、楽しめるような作りにはなっています。
知っていたらば、登場人物の名前を覚えやすいというのはあると思いますが。
特殊設定でトリッキー、一般常識が別物の世界も含んでいるので、面倒なところはありますが、それ込みで独自性を出している作品になっていて、現実世界を舞台にしている本格ミステリとは別の頭の使い方をしながら読むと言うことで、なかなか良い刺激になるなと思えますね。
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