今日の読書 正体/染井為人
平成最後の少年死刑囚が脱獄した。
少年は名前を変え正体を隠して生活をしていたが、一家惨殺事件を起こした少年とは全く印象が一致しない知的で誠実、正体を隠さないといけないような現場にいるにはあまりにも不似合いな存在だった。
死刑囚の少年は脱獄してどうしようとしていたのかという話になるわけで、惨殺事件を起こしそうも無い人物像というのは本来のものなのか偽りの仮面なのか、どっちの可能性も考えられるものになっていて、最後まで何が落としどころになるのか分からず引き込まれるものになっています。
本筋とは関係無いのですが、2019年から2020年にかけてという事で、ここでは当たり前のように東京オリンピックが開催されていて、脱獄囚が出ているという非日常的な話なのにもかかわらず、現在の世界情勢が余裕で歴史上の出来事としてどの国の教科書にも載るレベルの非日常になってしまっているので、現実の方の発想の飛躍ぶりの方が飛び抜けているよなと感じてしまうくらいで、執筆時点では当たり前に行なわれるはずだった現実が現実から遠ざかっているって何よと。
少年は名前を変え正体を隠して生活をしていたが、一家惨殺事件を起こした少年とは全く印象が一致しない知的で誠実、正体を隠さないといけないような現場にいるにはあまりにも不似合いな存在だった。
死刑囚の少年は脱獄してどうしようとしていたのかという話になるわけで、惨殺事件を起こしそうも無い人物像というのは本来のものなのか偽りの仮面なのか、どっちの可能性も考えられるものになっていて、最後まで何が落としどころになるのか分からず引き込まれるものになっています。
本筋とは関係無いのですが、2019年から2020年にかけてという事で、ここでは当たり前のように東京オリンピックが開催されていて、脱獄囚が出ているという非日常的な話なのにもかかわらず、現在の世界情勢が余裕で歴史上の出来事としてどの国の教科書にも載るレベルの非日常になってしまっているので、現実の方の発想の飛躍ぶりの方が飛び抜けているよなと感じてしまうくらいで、執筆時点では当たり前に行なわれるはずだった現実が現実から遠ざかっているって何よと。
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