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今日の読書 ゾンビとの論争/ポール・クルーグマン・著 山形浩生・訳

ノーベル経済学賞受賞経済学者であるポール・クルーグマンがニューヨークタイムズ紙に寄稿したコラムを中心に、保守派経済学、新古典派経済学、一般的に分かりやすい表現ですと市場原理主義をただひたすらボロカスに全否定していく、そしてその学説を軸に経済政策を決めている共和党についてボロカスに全否定したものを集めたものになっています。

ゾンビとの論争というのは、新古典派経済学を指し示していて、これだけ全否定できる要素が積み上がっているというのに、まだ生きながらえているという意味で使っていますね。

アメリカの猛烈な格差社会は富裕層による富裕層のための経済政策であり、社会保障がどんどん剥がされていき労働者が困窮していく状況になっているというのを指摘していくものは、私は既にクルーグマンの著書をいくつも読んでいるので目新しさはないですし、基本的にここ数年トランプ大統領就任以降に話を絞っているのでは無く21世紀に入ってから全般、それまでの共和党政権、ブッシュ大統領時代の失敗を踏まえ、民主党オバマ大統領時代に、保険制度を定着させようとしながらやりきれないうちにトランプ大統領就任で元の木阿弥という話の流れになっていて、おそらくいくつかのコラムはすでに翻訳されているなというのがあります。

私は市場原理主義批判をするために狙ってアメリカの失敗例を集めたものを読み、それについて触れて、誰か1人でも興味を持つ人がいればいいかなという狙いがあり、同時に行きすぎたグローバリズムに対しての批判も意識の中にあるので、そういうものも狙って読んでいるので共和党であろうが民主党であろうがアメリカのどちらの政権であっても問題が山積みだと思っていて、それぞれを全否定も全肯定も違うという野次馬目線ですが、それを横に置いても今回のは今まで読んできた中でも特別に共和党をボロカス全否定、民主党に対して忖度ありを感じずにはいられないというか、中立のふりをするマスメディア批判を掲げているので狙ってそうしているなというのは感じますね。

私個人の感想だけではなく、翻訳者の人もトランプ大統領が当選した事に対する民主党側の問題点をスルーし過ぎているとか指摘もありますが、民主党側の問題点はどちらかというと経済学分野ではないものですか指摘しにくいというのはあるかもしれないですね。

アメリカの事例ですので、基本日本の政治に対してそのまま当てはめることは出来ませんし、そもそも日本の場合、表看板で弱者保護を掲げている政党、マスメディア共に財政赤字の削減こそ正義という緊縮財政支持者が多くて、クルーグルマンが全力で全否定している側になるという捻れがあるのが難しい所なんですよね。

むしろ日本人にとってはアメリカの事例をそのまま日本に当てはめられない参考にしにくいというところを考慮して、不況期に緊縮財政を掲げ、財政赤字を絶対悪とし常にハイパーインフレの恐れがあると煽るやつは消え去れという所だけでも読んで欲しいなというのは切に思いますね。

まぁ日本の政治家にしろ大手マスメディアにしろ経済学理論を念頭においての経済政策語りは一切しませんので理解しない人がほとんどでしょうが(遠い目)


第1部 社会保障制度(公的年金)を救う
第2部 オバマケアへの道
第3部 オバマケアへの攻撃
第4部 バブルとその崩壊
第5部 危機管理
第6部 経済学の危機
第7部 緊縮
第8部 ユーロ
第9部 インチキ財政
第10部 減税
第11部 貿易戦争
第12部 格差
第13部 保守派
第14部 ウゲゲッ!社会主義だ!
第15部 気候
第16部 トランプ
第17部 メディアのついて
第18部 経済学的な思索

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