今日の読書 ティンカー・ベル殺し/小林泰三
『アリス殺し』から始まる、夢の世界と地球の世界が特殊な関係で繋がっているという状況下での本格ミステリのシリーズ4作目になります。
ティンカー・ベルという事で今回舞台となるのはピーターパンのネヴァーランド。
このシリーズは地球の現実と元ネタのあるファンタジー世界が繋がっているもののそれぞれ人格も能力も別物、記憶は共有しているがそれぞれ誰と誰が繋がっているのかは自己申告をする、もしくは被害者となる事で推測されるという事が謎解き要素としてややこしくなるもの、また違う常識で成り立っているために見過ごされていること、読み手に情報として提示されきらないことなどがあり、叙述推理要素が強めになっていますし、叙述推理作品だよと先に知らされたとしてもネタバレになるとは言い切れないものになっていて好き嫌いがはっきり分かれるだろうなというものになっています。
ピーターパンについてはぼんやりとしたイメージしかなくて、こんなに殺伐としたものだっけかと驚きましたが、巻末に原作の紹介が載っていてそれによると、決して子供向けで楽しいというだけの作品ではないのですね。
何気に童話というものは洋の東西問わずにエグいものだらけであって、時代が新しくなるにつれて原作のエグい描写を修正して子供向け安心安全版に変えてあるというのは、よくある話ではあるのですよね。
逆にエグい部分をことさら強調すると殺伐としたミステリ小説と親和性が高くなるという事で。
このシリーズはエグいけれども違う常識の話としての要素が強いのですが、地球の常識の方でも事件として結構なエグさのあるものになっていて、それが売りの1つだよなと個人的には楽しんでいますね。
ティンカー・ベルという事で今回舞台となるのはピーターパンのネヴァーランド。
このシリーズは地球の現実と元ネタのあるファンタジー世界が繋がっているもののそれぞれ人格も能力も別物、記憶は共有しているがそれぞれ誰と誰が繋がっているのかは自己申告をする、もしくは被害者となる事で推測されるという事が謎解き要素としてややこしくなるもの、また違う常識で成り立っているために見過ごされていること、読み手に情報として提示されきらないことなどがあり、叙述推理要素が強めになっていますし、叙述推理作品だよと先に知らされたとしてもネタバレになるとは言い切れないものになっていて好き嫌いがはっきり分かれるだろうなというものになっています。
ピーターパンについてはぼんやりとしたイメージしかなくて、こんなに殺伐としたものだっけかと驚きましたが、巻末に原作の紹介が載っていてそれによると、決して子供向けで楽しいというだけの作品ではないのですね。
何気に童話というものは洋の東西問わずにエグいものだらけであって、時代が新しくなるにつれて原作のエグい描写を修正して子供向け安心安全版に変えてあるというのは、よくある話ではあるのですよね。
逆にエグい部分をことさら強調すると殺伐としたミステリ小説と親和性が高くなるという事で。
このシリーズはエグいけれども違う常識の話としての要素が強いのですが、地球の常識の方でも事件として結構なエグさのあるものになっていて、それが売りの1つだよなと個人的には楽しんでいますね。
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