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今日の読書 空白の日本史/本郷和人

歴史の真実というものはそりゃ全部分かる物なら知ってみたい気がしますが、実際問題記録されたものしか分からないもの、文字記録のない時代のことなどは遺跡であるとか発掘作業によって何かしらわかるというまでが限界であり、科学的な調査で分かる事が増えていたとしても誰が何してどうなったというような具体的なものは分からないまま。

また文献として残っているものも、書き手の恣意的な記録の仕方によって、伝えない自由があったり、文献に欠損があったり、当時は常識すぎてあえて書き残す意味が分からないというようなものがあったり、状況証拠で終わるものも多々あったりします。

それを踏まえ日本の特徴とは何かなどから推察して空白となっているのは何故、何があったのか、また歴史のとらえ方解釈の仕方が戦時中までの皇国史観の影響、戦後カウンターとして極論から極論に振りきれたマルクス史観によってどう分析されたのか、その分析手法の問題点によってタブー視され空白となってしまったのはどういう事なのかなどなど一般向けに興味を誘うように解説されています。

日本を日本たらしめている特徴といいうのは、古代文明時に先進国であった大陸が近く、それでありながら海を隔てて侵略されないように守られているという島国であったというもの、天皇制という存在、一神教によって多神教が駆逐されなかったという事だと個人的には考えていますが、これに変化が起きる時は外圧、自然環境が厳しすぎず恵まれすぎず適度に文化が発展できる土壌があるというあたりを抑えておけば、時代時代によってそれに付け足せば説明できるものになるのかなと改めて思う事になりました。

歴史という装置を使って、日本人という存在の特徴を考え直すという事にも繋がる興味深い一冊になっていると歴史学者的な視点を一切持たない私は思います。

第1章 神話の世界 科学的歴史の空白
第2章 「三種の神器」の謎 祈りの空白
第3章 民衆はどこにいるか 文学史料の空白
第4章 外交を再考する 国家間交流の空白
第5章 戦いをマジメに科学する 軍事史の空白
第6章 歴史学の帰納と演繹 文献資料の空白
第7章 日本史の恋愛事情 女性史の空白
第8章 資料がウソをつく 真相の空白
第9章 先達への本当の敬意 研究史の空白

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