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今日の読書 天正伊賀の乱/和田裕弘

天正伊賀の乱というと個人的に知っているのは、織田信長の次男信雄が勝手に攻め込んで大失敗し、ダメ息子という評判を確たるものとし、その尻ぬぐい的に今度は信長が本腰を入れて大軍勢で攻め滅ぼす結果になったという大ざっぱな流れですね。

実際に大ざっぱな流れそのものは間違いは無いようですが、具体的にどういうものだったのかというのを少ない史料からまとめたのがこの一冊という事になります。

まず伊賀という地の特殊性、いわゆる戦国大名といわれるような存在がおらず小規模集団の寄せ集め状態であったこと、そして伊賀と言えば忍者の代名詞のような存在ですが、荒唐無稽に何でもありというような拡大解釈された忍者ではないものの、忍びの者が伊賀にはしっかりと存在していたという事は事実として残っているし、実際どういう事をやっていたのかという説明してから、天正伊賀の乱になる前の伊賀と信長との関係性がどういうものであったか、そして第一次、第二次、第三次と伊賀の乱で何が起きていたのかという事を纏めていくという流れですね。

とにかく確たる史料が残っていない、ある程度信頼出来る史料であっても、伊賀の乱そのものを記す目的では無いために書かれていない部分があったり、複数の史料を検証するという事がしにくい構造であったりとか、作者が苦労しているというのを隠す気が一切無い構成になっています。

伊賀という特殊地域、滅ぼされた後生き残りがどうなったかなどこの時代の歴史としては変わり種になるので興味がある人は読むのも一興と思える一冊になっています。

序 章  伊賀国の特殊性
第1章  乱勃発前夜
第2章  織田信長と伊賀衆の関係
第3章  北畠信雄の独断と挫折 第一次天正伊賀の乱
第4章  織田軍の大侵攻 第二次天正伊賀の乱
第5章  伊賀衆残党の蜂起 第三次天正伊賀の乱
終 章  近世の幕開き

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