今日の読書 越境刑事／中山七里

『逃亡刑事』に続く県警のアマゾネスの異名を持つ高頭冴子のシリーズ２作目になります。

新疆ウイグル自治区出身の留学生の不審な失踪事件が続いたところ、ついに留学生の死体が発見され殺人事件にまでなってしまった、その事件には中国公安部が関係していると分かったものの容疑者扱いするための物証を得る前に事態は悪化するばかりとなってしまい、越境せざるを得ない事になってしまうというお話ですね。

中国共産党による新疆ウイグル自治区への民族浄化問題という非常にリアリティのある巨悪という問題に捜査一課が立ち向かう羽目になってしまうという圧倒的な不利な状況をどうくぐり抜けるのかという、逆転困難にも程があるだろうという中どうすうかというものですね。

日中国交正常化５０周年記念という事で、日中合同で映像化作品にでもすれば良いのではないかと言うくらい日本と中国の関係性が良く表わされていますし、犯罪集団としてこの上なくリアリティのあるものなので、日中合同映像化を心待ちにしながら、数多くの読者を獲得すると良いなと思える作品ですね。

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越境刑事 [ 中山 七里 ]