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今日の読書 戦国武将、虚像と実像/呉座勇一

日本人の歴史好きな人の大半は歴史上の人物そのものについて興味を持つ人だと思うのですが、それが戦国時代なんてものになると、さらに顕著になり好きな歴史上の人物をあげて、その理由を語ったり、自分に活かそうと考えたりなんだりするのが定番ではないでしょうか。

しかし、こういった人物像に力点をおいたものというのは学者の扱うものではなく、それだから日本の歴史教育は面白味が無くなるんだよ扱いをされるのが常であるというような主張は事あるごとに呉座勇一氏は書いていたりして、歴史上の人物批評というのは「大衆的歴史観」というものだと説明し、大衆的歴史観というのはどういうもので、時代によってどう変遷しているのか、人物の評価が変わった歴史的背景とはどういうものかというのを読み解こうというのが本書の狙いです。

人物像の評価が変わるというのは、その時点の価値観や世相からどうしても逃れることが出来ない、特に大衆的となると好みが変わったりしますし、江戸時代であるならば徳川を悪く評価する事は出来ないとか豊臣を持ち上げ過ぎる事は出来ないなどなど分かりやすかったりします。

そういった時代によって評価が変わってきた事と共に、新発見と考えた事が実はすでに発表されていることを下敷きにしているに過ぎないなど、大衆的歴史観に対して、特に現代の作家がさも新たな視点かのように語っているものに対して元ネタあるよと指摘していたりして、作家嫌いだろと思わずにはいられなかったり(苦笑)

改めて現代の大衆的歴史観の大多数が司馬遼太郎に集約されていく事例が挙げられまくって、司馬遼太郎の影響力すげぇなと思わずにはいられない。

第1章 明智光秀 常識人だったのか?
  第1節 近世の明智光秀像
  第2節 近代の明智光秀像
  第3節 戦後の明智光秀像

第2章 斎藤道三 「美濃のマムシ」は本当か
  第1節 近世の斎藤道三像
  第2節 戦前・戦後の斎藤道三像
  第3節 斎藤道三の実像

第3章 織田信長 革命児だったのか?
  第1節 近世の織田信長像
  第2節 近代の織田信長像
  第3節 戦後の織田信長像

第4章 豊臣秀吉 人たらしだったのか?
  第1節 近世の豊臣秀吉像
  第2節 明治・大正期の豊臣秀吉像
  第3節 戦前・戦後の豊臣秀吉像

第5章 石田三成 君側の奸だったのか?
  第1節 近世の石田三成像
  第2節 明治・大正の石田三成像
  第3節 戦前・戦後の石田三成像

第6章 真田信繁 名軍師だったのか?
  第1節 近世の真田信繁像
  第2節 明治・大正期の真田信繁像
  第3節 戦前・戦後の真田信繁像

第7章 徳川家康 狸親父だったのか?
  第1節 近世の徳川家康像
  第2節 明治・大正期の徳川家康像
  第3節 戦後の徳川家康像

終 章 大衆的歴史観の変遷

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