今日のゴーバスターズ総括
ゴーバスターズも最終回を終えましたので、一応恒例化している総括をやろうと思います。
ゴーバスターズという作品は、狙って実験作にした作品だったという前提は異論を持つ人はいないと思います。
前作のゴーカイジャーが過去作品を利用して全部使うという企画物だった事を受け、それに埋もれない形にするとともに、過去作とは明らかに違う部分を強調し、戦隊というシリーズの幅を広げる役目を担う作品にする事は、ある種の必然であった事は間違いが無いはずです。
過去作との明らかな違いは、まずは見た目から、今までの戦隊の変身後のスーツとは明らかに違う素材、ある意味変身前のお揃いのユニフォームに限りなく近いスーツの使用。
名前も、戦隊史上初めてゴーバスターズという複数形の戦隊らしからぬもの。
エネトロンという架空のエネルギー源を設定し、それを中心に亜空間との関係性、ワクチンプログラムによって強化されたという事と、ウィークポイントの設定など、過去作よりも踏み込んだSF設定。
等身大の敵と巨大な敵を完全に別物にして、等身大の敵を倒した先に巨大化という流れを辞め、それに伴いかつてないほどの分業化、等身大の戦いと巨大戦の同時進行の多用。
また分業化により、全員が揃っての必殺技の存在は無くなったという事。
初期は極秘ミッションという色合いが濃く、戦いというよりも捜査に力点が置かれていた事。
もろもろを踏まえても、戦隊というフォーマットをギリギリで守りながらも、メタルシリーズの要素を引っ張ってきたなぁというのが印象に残りましたね。
ヒロム、リュウジ、ヨーコの3人の配置も、あまり過去に例が無い取り合わせだったと思います。
リーダー扱いとはならないレッドというのは、過去にもいましたが、ヒロムは特に初期には身も蓋もない合理的な正論ばかりで、空気を読まない、個人行動に走るわけではないもののチームとして行動するにも、互いに補いあう形のチームワークではなく、個人個人が自分の役割をしっかりと遂行するべきというスタンスに感じられ、そのためのすれ違いが起きる事も多々。
リュウジは1人だけ突出して年上という事で、子供のうちからワクチンプログラムによる強化ではなかったために、そのための能力は若干劣るというハンデがありながら、他の2人のウィークポイントがフリーズとエネルギー切れという、弱点以外の何物でもないのに対し、1人だけ熱暴走という、使い方によっては武器になるという立ち位置の違い、年上だからこその責任感と視野の広さと、大人故の自制心などジェネレーションギャップを上手くつ使う役回り。
ヨーコはある意味すごく子供で、感情に忠実すぎるくらいに忠実な部分と物心ついたかつかないかくらいの時に両親を亜空間に失い、そのために一番ヴァグラスとの戦いに全てをかける事に何の疑問も躊躇ももたない。
性格や役回りなどあまり過去に例のない取り合わせ、また各自にバディロイドがつき、それがそれぞれに強い個性を持っているために、全てのやりとりからなにから従来の戦隊っぽさから逸脱しているなぁと思った人は多いと思います。
司令室設定があり、しかもそこでのやりとりや、指示が重要な意味を持つというのも、戦隊では比較的に少ないですからね。
戦隊っぽさが少ないなぁという印象が減ったのは、追加戦士であるマサトとJの加入後。
それまで、ミッション遂行というパターンからもっと単純に戦闘メインにシフトしましたし、それぞれのやりとりも、マサトがひっかきまわした事で、各キャラの幅も広がり、シリアス路線っぽかったものから、振れ幅ができて、面白みが増えたのではないかと、追加戦士による作品世界感の広がりという意味では過去に例が無いくらい上手くいったのではないかと思うくらい。
敵である、ヴァグラス、最初はラスボス設定としてメサイアがいましたが、メサイアはただ怒っているだけで基本、エンターが作戦遂行から何から全部請け負っていたわけですが、エンターという存在もまた過去の戦隊にはいなかったタイプの敵になるのではないかと。
フランス語まじりのインチキ臭いトリックスター、こういうひっかきまわし役が最初から最後まで最大の敵だった事って、あまり記憶にはないですね。
こういう引っ掻き回す感じの敵っていうのは、どちらかというと途中参加型に多いようなきがします、なんとなく想定しているのが、ゲキレンジャーにおけるロンであるとか、ゴーカイジャーのバスコあたりかなと。
初期において幹部的な存在がエンター1人だった事もまた、過去作にはあまり見られない傾向、それ故にエンターという敵は面白い物の、人数の少なさが物足りなさを感じ、途中参加のエスケイプの登場は、嬉しく思った物ですね。
朝から、とてもいいものを見せてもらったと思っている大きなお友達も多いのではないかと(笑)
過去作とは違う傾向という意味では、亜空間に家族が飛ばされてしまったという事で、救出を目的に早くから掲げていたにもかかわらず、救出できなかったというのも、なかなか無い事ではないでしょうか?
全てがハッピーエンドに終わるわけではないというのは分かっている物の、家族を救いだすという分かりやすい目的が、中盤において、家族を犠牲にしてでも倒さないといけない敵がいるにすり替わり、倒すべき相手がエンターにシフトすると、今度はエンターを倒すためには今まで一緒に戦ってきた仲間を犠牲にしないといけないというハードな展開が待っている。
戦隊の過去作にも殉死するヒーローはいましたし、それが珍しいものではないのですが、それを前提にしない事には、最終的な決着がつけられないと突きつけられたものは、例を思いだせません。
総合的に考えても、やはりゴーバスターズという作品は実験作だったよなという所に向かっていってしまいますね。
実験作ゆえに、賛否両論もあるでしょうし、従来の戦隊のノリが好きな人には受け入れられなかった可能性もありますが、私個人としては実験作というものを踏まえたうえで楽しんだという事になりますね。
今までにないくらいのSF設定やら、そのための組織設定などで、時々粗を感じる部分もありましたし、分業化が多過ぎて戦隊らしさが薄められてしまっているのは多少残念に思わなくはないですが、それをも含めての実験作であり、今後の作品作りにおいて幅を広げる役割は十分すぎるほど果たしたと思いますし、何度最終回だよ!というくらいに緊迫した展開もありましたし、1年間楽しませてもらいましたと。







ゴーバスターズという作品は、狙って実験作にした作品だったという前提は異論を持つ人はいないと思います。
前作のゴーカイジャーが過去作品を利用して全部使うという企画物だった事を受け、それに埋もれない形にするとともに、過去作とは明らかに違う部分を強調し、戦隊というシリーズの幅を広げる役目を担う作品にする事は、ある種の必然であった事は間違いが無いはずです。
過去作との明らかな違いは、まずは見た目から、今までの戦隊の変身後のスーツとは明らかに違う素材、ある意味変身前のお揃いのユニフォームに限りなく近いスーツの使用。
名前も、戦隊史上初めてゴーバスターズという複数形の戦隊らしからぬもの。
エネトロンという架空のエネルギー源を設定し、それを中心に亜空間との関係性、ワクチンプログラムによって強化されたという事と、ウィークポイントの設定など、過去作よりも踏み込んだSF設定。
等身大の敵と巨大な敵を完全に別物にして、等身大の敵を倒した先に巨大化という流れを辞め、それに伴いかつてないほどの分業化、等身大の戦いと巨大戦の同時進行の多用。
また分業化により、全員が揃っての必殺技の存在は無くなったという事。
初期は極秘ミッションという色合いが濃く、戦いというよりも捜査に力点が置かれていた事。
もろもろを踏まえても、戦隊というフォーマットをギリギリで守りながらも、メタルシリーズの要素を引っ張ってきたなぁというのが印象に残りましたね。
ヒロム、リュウジ、ヨーコの3人の配置も、あまり過去に例が無い取り合わせだったと思います。
リーダー扱いとはならないレッドというのは、過去にもいましたが、ヒロムは特に初期には身も蓋もない合理的な正論ばかりで、空気を読まない、個人行動に走るわけではないもののチームとして行動するにも、互いに補いあう形のチームワークではなく、個人個人が自分の役割をしっかりと遂行するべきというスタンスに感じられ、そのためのすれ違いが起きる事も多々。
リュウジは1人だけ突出して年上という事で、子供のうちからワクチンプログラムによる強化ではなかったために、そのための能力は若干劣るというハンデがありながら、他の2人のウィークポイントがフリーズとエネルギー切れという、弱点以外の何物でもないのに対し、1人だけ熱暴走という、使い方によっては武器になるという立ち位置の違い、年上だからこその責任感と視野の広さと、大人故の自制心などジェネレーションギャップを上手くつ使う役回り。
ヨーコはある意味すごく子供で、感情に忠実すぎるくらいに忠実な部分と物心ついたかつかないかくらいの時に両親を亜空間に失い、そのために一番ヴァグラスとの戦いに全てをかける事に何の疑問も躊躇ももたない。
性格や役回りなどあまり過去に例のない取り合わせ、また各自にバディロイドがつき、それがそれぞれに強い個性を持っているために、全てのやりとりからなにから従来の戦隊っぽさから逸脱しているなぁと思った人は多いと思います。
司令室設定があり、しかもそこでのやりとりや、指示が重要な意味を持つというのも、戦隊では比較的に少ないですからね。
戦隊っぽさが少ないなぁという印象が減ったのは、追加戦士であるマサトとJの加入後。
それまで、ミッション遂行というパターンからもっと単純に戦闘メインにシフトしましたし、それぞれのやりとりも、マサトがひっかきまわした事で、各キャラの幅も広がり、シリアス路線っぽかったものから、振れ幅ができて、面白みが増えたのではないかと、追加戦士による作品世界感の広がりという意味では過去に例が無いくらい上手くいったのではないかと思うくらい。
敵である、ヴァグラス、最初はラスボス設定としてメサイアがいましたが、メサイアはただ怒っているだけで基本、エンターが作戦遂行から何から全部請け負っていたわけですが、エンターという存在もまた過去の戦隊にはいなかったタイプの敵になるのではないかと。
フランス語まじりのインチキ臭いトリックスター、こういうひっかきまわし役が最初から最後まで最大の敵だった事って、あまり記憶にはないですね。
こういう引っ掻き回す感じの敵っていうのは、どちらかというと途中参加型に多いようなきがします、なんとなく想定しているのが、ゲキレンジャーにおけるロンであるとか、ゴーカイジャーのバスコあたりかなと。
初期において幹部的な存在がエンター1人だった事もまた、過去作にはあまり見られない傾向、それ故にエンターという敵は面白い物の、人数の少なさが物足りなさを感じ、途中参加のエスケイプの登場は、嬉しく思った物ですね。
朝から、とてもいいものを見せてもらったと思っている大きなお友達も多いのではないかと(笑)
過去作とは違う傾向という意味では、亜空間に家族が飛ばされてしまったという事で、救出を目的に早くから掲げていたにもかかわらず、救出できなかったというのも、なかなか無い事ではないでしょうか?
全てがハッピーエンドに終わるわけではないというのは分かっている物の、家族を救いだすという分かりやすい目的が、中盤において、家族を犠牲にしてでも倒さないといけない敵がいるにすり替わり、倒すべき相手がエンターにシフトすると、今度はエンターを倒すためには今まで一緒に戦ってきた仲間を犠牲にしないといけないというハードな展開が待っている。
戦隊の過去作にも殉死するヒーローはいましたし、それが珍しいものではないのですが、それを前提にしない事には、最終的な決着がつけられないと突きつけられたものは、例を思いだせません。
総合的に考えても、やはりゴーバスターズという作品は実験作だったよなという所に向かっていってしまいますね。
実験作ゆえに、賛否両論もあるでしょうし、従来の戦隊のノリが好きな人には受け入れられなかった可能性もありますが、私個人としては実験作というものを踏まえたうえで楽しんだという事になりますね。
今までにないくらいのSF設定やら、そのための組織設定などで、時々粗を感じる部分もありましたし、分業化が多過ぎて戦隊らしさが薄められてしまっているのは多少残念に思わなくはないですが、それをも含めての実験作であり、今後の作品作りにおいて幅を広げる役割は十分すぎるほど果たしたと思いますし、何度最終回だよ!というくらいに緊迫した展開もありましたし、1年間楽しませてもらいましたと。